お疲れの師匠に施術する
私が学んでいる整体講座でのお話です。
整体講座の実習では、門下生同士で施術を行い練習するのですが、たまに師匠に施術してほしいと指名されることがあります。
師匠はかなり大柄な体格で、門下生からは「熊さん」などと呼ばれています。
腕も足も大きくて重いので、(特に女性の場合は)慣れないとけっこう難しいのですが、規格外の体格の人に施術するのはよい練習になるのも確かです。
私が師匠に施術したのはまだ数回ですが、だいたい体調が悪いときのようです。
12月の講座でも師匠に指名されて施術する機会がありました。
施術の際は、まず検査を行います。
最初に壁に背中を付けて立ってもらい、姿勢や違和感のある箇所を確認します。
師匠にも壁を背に立ってもらい姿勢を見ると、全身に強い緊張感があり、上半身にゆがみがありました。
特に首がつらそうで、首が右にゆがんでいて、ただ立っているだけでも苦悶の表情です。
一目で「これはそうとう身体がしんどいだろう」とわかる状態でした。
ちなみに11月の講座のときは「ぎっくり首」を経験したと言っていましたので、疲労が首にたまってしまうのでしょう。
師匠は整体院の経営のほかにも、整体塾での後進の育成、自身が提唱する整体法の普及活動などに積極的に取り組んでいて、とても忙しくしているので、ストレス過多で身体がお疲れになっているのだと思います。
(さらに、暴飲暴食で身体を労わっていない、という問題もあるそうですが)
さて、多少、緊張しながらも師匠への施術を終えて、ふたたび壁を背に立ってもらうと、施術前より身体の緊張感が解けてゆるんだのがわかりました。
首のゆがみもやや改善され、つらそうだった表情も穏やかになって、「ありがとうございました」といっていただきました。
師匠に限ったことではありませんが、お疲れの方に施術して、施術後に身体がふわっとした感じにゆるんで、表情が穏やかになっているのを見るのがとても好きです。
私もふだんは施術を受けることがないので、講座に来て仲間の先生の施術を受けるのをいつも楽しみにしています。