頭痛・起立性調節障害で2年間不登校の女子中学生のご相談
当院にどのようなお悩みのご相談があるのか紹介します。
不登校のお子さんは、身体の不調に加えて、本人にしか分からないような「心の悩み」も抱えているので、対応は簡単ではありません。
まず、身体の不調を取り除いてあげながら、心の悩みもサポートしてあげれば、本人が学校に行きたいと思えば行けるようになるでしょう。
治るペースは人それぞれですので、あせらずに「寄り添い・見守り・待つ」ことが大切ということが分かる事例です。
中学1年生。女性。Yさん。
小学5年生から頭痛や倦怠感があり登校できなくなった。
それから2年間、慢性的な頭痛が続いている。
学校は2年間ほとんど不登校になっている。
朝は7時頃に起きるが、いつも10段階の5位の頭痛がある。
天気の悪い日や夏や冬に体調が悪化する。
頭痛外来を受診して頭痛薬を飲んだが改善しなかった。
小学6年生の時に起立性調節障害と診断され昇圧薬を飲んでいたが改善しなかった。
今は薬は何も飲んでいない。
Yさんとお母さんにご相談いただいたのは2021年12月のことでした。
2年間も頭痛が治らず学校も行けなくて、薬を飲んでも改善しなかったということで、さぞ辛い生活だったとお察しします。
その後、週1回~2週間に1回のペースでご利用いただいています。
体調不良の原因には栄養の問題もあると思われますので、食事の改善もしていただきました。
日中はお母さんが仕事でいないのでお昼は自分で作っているそうですが、アドバイス通り栄養に気をつけた食事を心がけていたようです。
1月から2月頃は、頭痛は変わらないものの倦怠感が軽減していったようです。
3月上旬になると、頭痛がしない日も増えてきては、頭痛がある日は週の半分位になったそうです。
3月下旬になると、頭痛は全くしなくなったそうです。
4月から5月にかけても、頭痛はほとんどなくて、天気が悪い時に頭痛がする程度になったそうでした。
このような経過でYさんの頭痛は解消していきました。
発症してから2年も経過していましたので改善するまで3ヶ月かかりましたが、このような症状が重い・長い人でも、最初のうちは変化がなくても、しっかり続けていけは治っていくが分かります。
さて、Yさんは4月から中学2年生になりました。
頭痛はほとんどないと聞いていたのですが、4月が終わり、5月になってもなかなか学校には行けないようでした。
どうしたのかな?と思い訊ねると、ずっと学校に行っていないので学校に行きづらい、という気持ちがあるようでした。
「学校に行きたい、行かないといけないと思う、でもいきなり教室に入るのは不安…怖い…」
このような葛藤があるのでしょう。
このあたりの心情は本人にしか分からない繊細な問題ですね。
お母さんによると、不登校の子どもに対して学校からは何のサポートもなく放置状態なんです、ということでした。
お母さんも無理に登校するようには言わず、本人の意思に任せているようでした。
きっかけが必要なのだと思われましたので、最初から授業に出るのではなく、まず運動会などのイベントに参加してみたり、部活動の練習に出てみてはどう?などとお話ししました。
すると、次の来院時には週3回位登校したとご報告いただきました。
運動会があるため、まず、その練習や体育の授業に出て、運動会にも参加したということでした。運動会はとても楽しかったそうです。
6月に入ってからは、部活の試合があったのですが、先輩の応援や手伝いをしてきて楽しかったそうです。部活に出たのは1年振りとのことでした。
その翌週には、1回だけ午後から登校して教室で授業を受けて、放課後には部活の練習にも参加したそうです。
教室で授業を受けたのは実に1年振りとのことで、友達とも会えて楽しかったそうです。
まだまだ身体の不安、心の悩みはあるでしょうが、少しずつ前に進んでいるようです。
このように、Yさんは頭痛や起立性調節障害の悩みを克服して、一歩ずつ学校復帰に向けて頑張っておられます。
笑顔を取り戻して、お元気になっていただけるといいですね。
※「免責事項」本ホームページに掲載した事例やお客様の体験談は、個々の成果や個人の感想を表現したものであり、万人への効果を保証するものではないことをご理解ください。施術による効果には、個人差があります。
栃木県宇都宮市。自律神経整体 燦々堂。