NHKニュースサイトの起立性調節障害を取り上げた記事
NHKのニュースサイトに「朝起きられない君へ」と題した起立性調節障害を取り上げた記事が掲載されていますので紹介します。
「NHK News Up 朝起きられない君へ」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210827/k10013224631000.html
記事は、中学・高校生の頃に起立性調節障害を発症した女性の経験談と、専門医の解説で構成されています。
(引用符内は元記事からの引用です)
22歳、女性の経験談
22歳、女性、かなえさん。
小学生の時から症状はあり、高学年になると朝起きられなくなって遅刻が増えた。
中学1年生の頃は登校できていたが、2年生になると症状が悪化し欠席が増えた。
朝起きられなくても、夜になると元気になった。
しかし、中学2年生のある朝、母親から見ても明らかにおかしいと感じるできごとがありました。
起きてこないかなえさんの様子を見に部屋に行くと、横になったまま呼びかけにも応じず、体をさすっても全く動かなかったのです。
この日から毎日同じ状態が続くようになり、ついに登校できなくなってしまいました。
その後、病院で起立性調節障害と診断され、血圧を上げる薬を飲み始めたが、なかなか改善しなかった。
高校に上がると、卒業に必要な出席日数を確保するため、学校と相談して体調が悪くても1時間目だけは出席して、早退扱いですぐ帰宅するという生活を続けました。
登校は、困難を極めました。
1人では着替えすらできないため、両親が布団の上で2人がかりで制服を着させてくれました。
そして抱きかかえるようにして車に乗せてもらい、駅に向かいました。
電車は座席が空いていて座れる車両を探し、出勤前の母親に途中まで付き添ってもらって通学しました。
その後、高校は何とか卒業して、大学生になり心理学を学んでいる。
起立性調節障害の専門医の解説
かなえさんの主治医で、起立性調節障害の専門医の解説。
「起立性調節障害は、血液の循環が悪くなることで、体が重く朝起きられなかったり、頭痛、腹痛、立ちくらみ、それに吐き気などの症状が出る病気です。自律神経がうまく働かなくなることが関係しています」
「治療法としては規則正しい生活をして、適度な運動、適切な水分補給をすること。症状が改善されない場合は血圧を上げる薬や点滴治療などもあります。
気持ちが落ち込んだり学校に行きづらいと感じてしまうケースもあるのでカウンセリングを受けたり、学校と保護者などが話し合い病気を理解してもらうことも大切です」
「適切な治療を受けることで数か月程度で治るケースもありますが、昔に比べると子どもの絶対的な運動量が減っていることや、寝る時間が遅くなり、睡眠時間が短くなっていることなどから、大人になっても症状が続くケースも増えています。
さらに長引く外出自粛で、子どもたちの運動不足や生活リズムの乱れが深刻になっている可能性があります。親子で体を動かしたり、ウォーキングなどを日常的に取り入れたりして、発症のリスクを減らしてほしいと思います」
あきらめずに、ご相談ください
この記事のような朝起きられない症状は、当院のお客様にもよく聞く話です。
「朝、大声で呼びかけても全く反応がないんです…」
「揺さぶっても、まるで死んでるように動かないんです…」
「だけど夜は普通に元気にしてるんです…」
何とか登校できるならまだ良い方で、症状が悪化すると、
寝たきりで、ほとんど家から出られない…
中学校に1年間も登校できていない…
高校に通学できなくて、退学になってしまうので通信制に転校した…
といった話も聞きます。
かなえさんのように大人になると改善することから、病院で、
「大人になれば治る」
「大人にならないと治らない」
と言われた、という話もお客様から聞きます。
中学生・高校生のお子さんにとっては、すごく残酷な言葉だと思います。
病院では、この記事にあるような薬物治療と生活習慣の指導が行われるようです。
それで多くのお子さんが改善するならいいのですが、実際はなかなか改善せず困っているお子さんが多いようです。
起立性調節障害の原因として、自律神経が適切に働かないという理由があるわけですが、自律神経の乱れを薬で治すことは難しいので、起立性調節障害を薬物治療で治すことも難しいものと思われます。
当院では医療機関とは異なるアプローチで、起立性調節障害の根本解決をサポートしています。
実際に起立性調節障害でお困りのお子さんが、当院で改善してお元気になられている例は多数あります。
たとえ薬物治療で改善しなくても、あきらめずに、どうぞ当院にご相談いただきますようお願いいたします。